チャンピオン集会の後の質問

小学生の時、毎月全校児童による集会があった。例えば七夕集会とか、例えばクリスマス集会とか。つまりは、みんな楽しみにしている集会だった。その中にチャンピオン集会というのがあって、学年ごとにチャンピオンを出し合い披露するという内容のものだった。例えばその学年の腕相撲チャンピオンが出てきて、「チャレンジャー承りま〜す」みたいな。例えばその学年のダンスチャンピオンが出てきて、皆の前で披露する、みたいな。一種お祭りに近い感じがあったと思う。
僕はこのチャンピオン集会に、一度だけチャンピオンとして出たことがある。確か小学二年生の時だったはず。クラスでの話し合いで、誰を出すかを決める時に、まずはみんなが自分は何になら自信があるか書いて出そうと言うことになった。僕は自分が別に選ばれる分けないからと思い、テキトウに思い付きで書いて出した。二日後くらいに先生が、僕のが良いと言い出し、皆がそれに賛同して、僕がチャンピオンとしてチャンピオン集会に出ることに決まった。マジッすか(汗)、僕はチョット勘弁してよと、でも恐い担任の先生に押し切られ、出場する羽目に。僕は小学二年生の時に何のチャンピオンだったか・・・・・はいっ、プロレスものしりチャンピオンでした。
それで、チャンピオン集会でそれをどう披露するかという話になり、先生との試行錯誤の末、プロレスラーの名前を言い、その身長を言って行くというものに決まった。十人位のレスラーの名前と身長を言ったかな。しかもその最後に「プロレスのことで分からないことがあったら僕になんでも聞いてください」と言えと、恐い担任の先生が言う分け。僕はもうはなからやる気がない上にそんなことまで言えと言われ、半分泣きが入っていた。「なんでも知っているわけではないので」勇気を振り絞ってそう言う僕に、恐い担任は「分からないことがあったら、調べてきますと言えばイイでしょ」と。はぁ〜〜〜と長い溜め息の小学二年生。
そして本番当日。予定通りに進み最後の言葉「プロレスのことで分からないことがあったらなんでも僕に聞いてください」。でっ集会終了。来ましたね来ましたね。四年生の軍団が食い付き巻くって数名。せめて「タイガーマスクの正体は?」とかそういうレベルにして欲しかったですが、小学生は甘くないです。以下、彼らの質問。
タイガーマスクの電話番号は?」
アンドレ・ザ・ジャイアントの家はどこ?」
「ブッチャー今日何食った?」
苦笑いの僕に、「分かんないのか。なんでも聞けって言ったじゃん」と迫る諸先輩方。知るか、そんなもん(怒)。お前らタイガーマスクになんぞ用でもあるんかい(怒)。お前らアンドレの家分かったらフランスまで会いに行くんかい(怒)。お前らブッチャーが何食ったか何の興味があるん?(怒)。死ね(怒)死ね(怒)死ね(怒)。
まぁ小学生は残酷です、という話です。