友部正人のライブにビール

初めて友部正人の歌を聞いたのは、海沿いに止めた車の中だった。雑誌か何かで、真島が影響を受けたというのを読んで買った。載っていた顔写真も魅力的だった。イケメンでもあったが、そういうことではなくて、たまらない雰囲気があった。一曲目は「フーさん」だったかな?「にんじん」というアルバムだったと思うが、あまりに良くて久々にシビレた。次の日すぐに追加で「大阪へやって来た」を買いに行った。
アルバムのタイトルにもなっている「にんじん」という曲を大好きになった。大分昔の曲だったが、それが逆に新鮮だった。歌詞は痛烈だった。真島昌利がロックではなくて、フォークをやったならばこんな感じなんだろうか。友部さんのその若かりし頃の才能に、僕はまったくもって驚愕した。その後、何枚かのアルバムと、何冊かのエッセイと、何冊かの歌詞集を買った。どれも良かった。エッセイは読んでいてほのぼのとした。彼のリズムは、音楽も、文章も、彼特有のスピード感があり(ゆったり感?)、僕にはそれが堪らなく心地よかった。彼が若かりし頃、アメリカの田舎のバーなどで、アメリカ人に囲まれながら日本語で歌を唄っていたのを知って、ますますファンになった。それってとても怖いことだし、それでも日本語で唄っていたってカッコ良すぎません?。
友部正人は今も現役で、今も素敵な曲を生み出し続けている。詩の朗読会を主催したりして、それには真島も参加し詩を朗読している。真島の詩もカッコいいが、やっぱり友部さんの詩が良い。
ちなみに、真島のソロアルバム「夏のぬけがら」に入っている「世界の一番はげた場所」は友部正人の曲だ。真島ファンなら、友部さんを聞かずには死ねないでしょう。友部さんのライブを見ながら、ビール飲んで、ビール飲みながら、友部さんの歌を聞きたいっす。