真島のソロアルバム(僕はマーシーとは言わない)

真島のソロアルバム「夏のぬけがら」は衝撃的だった。それまでの真島の曲と言えば「ラインを越えて」「チェインギャング」「ブルースをけとばせ」。いずれもブルース色の強い、正直当時はあまり好きではなかった曲ばかりだった(いずれも今は好きだ)。
そのイメージで買ったアルバム、それが「夏のぬけがら」だった。ところがドッコイ、フォーク調の真島らしからぬ曲ばかり(当時の感想です)。しかもイイ、イイ、イイ、全部良い曲ばかり。アルバムタイトルの「夏のぬけがら」から始まり、「クレヨン」「風のオートバイ」「ルーレット」など名曲ぞろい。その中でも僕がいっちゃん好きだったのが「孤独なビリーザキッド」だった(曲名あっているか?)。良かったっすね〜。歌詞がカッコ良くて、当時の反抗期の僕達にはピッタリの曲だった。

授業を抜け出して二人 バスに飛び乗った
有刺鉄線を乗り越え 夜と手を組んだ
ギターで世界にはむかい 痛い目も見たよ
くだらないことでいつでも僕を笑わせた

特にこの歌詞が好きだった。当時仲良くなったばかりの悪友と、歌詞のように授業を抜け出して、夜と手を組むことばかりを夢見ていた。有刺鉄線は学校の先生や、中学生とはこうあるべきという社会的通念だった。それらを僕らの心の叫びで、この歌詞で言うところのギターでブッ叩いてやりたかった。僕達は憤り燻っていたが、ブルーハーツの歌、真島の歌があったから本当の悪にはならずに済んだのかもしれない(決して義務教育のお蔭ではないっす)。
そんな中・・・・、真島のソロアルバムの最高傑作は間違いなく三枚目の「ロウライフ」だ。最高にカッコいいロックンロール(ロウライフとはなまめかしい生活という意味だったと思う)。名曲ぞろい。ってか二枚目の「ハッピーソングス」も良いんだけど。三枚ともまったく違うタイプのアルバムで、だから三枚とも聞いてみると良いでしょう。