100パーセントの答えなんてない

ショッピングセンターで、長男に自転車を買った。赤と黒のカッコイイ自転車。初めは「なんでもよくない?」と思っていた僕が、せっかくだから少しくらい高くてもカッコいいのを、と思ったのは結局家の前に置くし、あまりダサいと住人もダサいと思われるのも癪にさわるので、まぁそういうことです。
自転車の後、隣の本屋も覗いたがビックリしたのは雑誌のスポーツコーナーに格闘技の雑誌が一冊もなかったことだ。少し前まではあんなにも格闘技ブームだったのに、ムーブメントも過ぎましてあっという間の忘却か。それにしても気持ちいいくらいに容赦ない。石井慧もどこへ行ったのか?もう誰も興味ないか。
格闘技通信が月刊誌だったのは僕が高校生の頃、月一ではもう追いつかないと隔週発売となり、ゴング格闘技がそれに続いた。それでも間に合わずに、大会ごとに増刊号が発売されたり、その辺りからテレビ放映が入り出し、格闘技は大晦日のお茶の間へと進出したのだった。
立嶋の登場でキックボクシングが人気を取り戻しつつあった時、立嶋が言った。「キックなんて昔から人気あるんだから、今のはキックブームではなくて立嶋ブーム。」でも、ブームって何だろう。世間と僕個人のブームにだって大きな隔たりがあり、僕にとっては僕の中のブームこそが世界のブームであるし、世間のブームもまたブームであるが、結局はブームなんていうものは時間の流れにまかせておいて、僕自身が今良いと思うものを選び行為すれば良いだけかもしれない。でも、それもまた違うか。一つだけ言えるのは、人の心が関与するところに、100パーセントの答えなんてないということだ。それくらいしか僕には分からない。