骨を砕くのに知性は必要か

プライドグランプリ決勝戦ヒョードルノゲイラヒョードルカットでドクターストップの勝負なし、大晦日に再試合となった。どちらが勝つのか、僕らの間でもよく話題になった。

その昔、まだ世界チャンピオンを夢見る少年だったタイソン、当時その師匠の下に元世界チャンピオンが訪れた時、タイソンは元チャンプに向かって憧れの眼差しで腕の筋肉を触ってもいいかと尋ねた。それを聞いていた師匠のカス・ダマトはタイソンに「いいかマイク、チャンピオンになるのに一番大切なのは筋肉ではない、ここだよ」と言って頭を指差した。

キン肉マンの王位争奪編に出てくる五つの神。知性の神フェニックス、技の神ゼブラ、残虐の神ソルジャー、力の神ビックボディ、飛翔の神マリポーサ。この五人の神々がキン肉星の王位継承でキン肉マンの前に立ちはだかるのだが、この中で最後の敵として(つまり一番強い敵)闘う相手が知性の神フェニックスだった。が、当時僕はこれにかなり納得できていなかった。知性なんて全く強さに関係ないし、やはり技の神か力の神が強くて普通だろうと、まぁそういった不満だった(しかも力の神ビックボディは弱かった)。知性って何?と。

ヒョードルノゲイラ、どちらが勝つのか。全体的なナチュラルパワー、反応の速さ、瞬発力ならヒョードル。寝技の技術、タフネス、スタミナならノゲイラ。さぁどちらが強い?。で、僕の予想はヒョードル。前記した部分で互角、ならば頭の良いヒョードルが勝つと。この頃には僕は知っていた、頭の良さは勝つことにおいてかなりの位置を占めている事。ノゲイラも頭が悪い分けではなかったが、ヒョードルは特別良かった。結果その差が出たのか?ヒョードルの判定勝ち。強い男が頭が良いかは別として、勝ち続ける人間は間違いなく頭が良いです。

・・・・・そういやぁ、運動神経が良いということは頭が良いということ、と述べた脳学者がおりました。