失恋ごときで僕は君を失わない(恋の伝説3)

返事は4、5日待って欲しいとのことだった。
次の日僕が配達に行くと、彼女は普通に挨拶をしただけだった。
また次の日配達に行くと、また彼女は普通に挨拶をしただけだった。
と、こうした日がさらに二日続き、さらに五日目の朝も普通に挨拶を交わし、彼女のいる書店への配達は終了してしまった。
彼女の性格からいって、自ら「4、5日待って」と言ったということは遅くとも五日目である今日は返事が貰えるだろうと思っていたから、僕は少しがっかりした。・・・・また待つことが続くのかと。
その日の昼、弁当を食べ終わり昼休みをしていると、ふいに携帯のメールがなった。表示を見ると彼女からのメール。その瞬間、僕はフラレたことが分かった。だって、OKなら会った時言うっしょ。
急いでメールの内容を確認。僕の予想はドンピシャリ、内容としては「朝手紙を渡そうとしたが渡せなかったのでメールします」的なことから始まり、「かなり迷ったけどごめんなさい、そしていっぱいありがとう」的なそのような内容の結構長めのメール。まさか、メールでフラレる時代が来るなて・・・・。ちょっと友達にはメールでフラレました、とはとてもじゃないが恥ずかしくて言えない、いや今そんなことはどうでもいい、どうすればいいのか?、僕はテンパリ・・・・しばし呆然、深呼吸を一つ、想いを整理して、メールを作成し、何度か内容を確認して、送信ボタンを押した。
冷静さを装った告白の時とは違う、感情爆発のメールだった。

「もう大好きで、失恋ごときじゃ君を諦められない」

僕は昔からそうだ。好きなものは好きなんだ。
・・・・つづく。