木村と僕

木村政彦という一人の柔道家があった。
「木村の前に木村なく木村の後に木村なし」と言われたほどの実力の持ち主だった。海を渡り、かのグレイシーに圧倒的勝利を収めたこともあった。木村を知っている人ならば、当然の勝利と言ったところか。
その木村が全国民の前で惨めな敗北を喫したことがある。そう、あの有名な力道山戦だ。テレビ・ラジオ視聴率は100%に近かったと言われる。そんな全国民注目の中行われた世紀の一戦。実はあらかじめ話はついており、引き分けの予定だった。つまりは八百長だったのだ。引き分けの後は名勝負数え唄として、勝ったり負けたりを繰り返し、興行を成功させて行こうということまで決められていた。
しかし結果は力道山の裏切りにより、木村の失神敗北。ユーチューブでこの試合を観ることが出来るが、何の気なしに出した木村の金的蹴りに、力道山がぶち切れた感がある。その後は酷い。もう喧嘩の力道山に、ことが把握できないでいる木村、と言った感じ。最後は無理矢理握手を交わし、初めの取り決めなんかなかったかのように振る舞う力道山
もし彼らが本当に真剣勝負をしていたらばどっちが強かったのか。木村政彦有利の声が多いように思うが、実際はどうなのか。これに大山倍達前田光世双葉山塩田剛三武田惣角西郷四郎、この八名でワンデートナメントなんてなったならば、東京ドームも超満員だろうな。チケット10万円でも超満員だと思うよ。俺絶対行くし。
木村の肉体に、昔大道塾市原海樹の肉体が似ているなんて格通で言ってたけど、俺の肉体も似ているんだよなぁ、ちなみに家の兄貴も。死んだじいちゃんもそっくりな肉体です。血ですね。