クロマニヨンズを僕は見た(Oi! um bobo編)

先日一年ぶりにクロマニヨンズのライブに行って来た。春の冷たい雨が降る夜だったが、ライブ会場は最高に熱かった。ヒロトが言った「元気がいいなぁ秋田」と。その一言はファンにとって大変嬉しいものだった。
その昔貰いもののチケットで布袋のライブを観に行ったことがある。布袋のライブは素晴らしかったが、秋田の布袋ファンにはガッカリした。布袋も少々ガッカリしているようであった。実際に布袋が言った「お前ら元気ないもん」と。特別布袋ファンという分けではない僕は、布袋に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
それよりさらに大分前のこと。矢沢が秋田県の某市にやって来た。どれほど盛り上がらなかったのだろうか。はたまた別の理由からか。なぜそんなことを言ったのかは今では本当のところは分かりようがないが、推測するにやはり盛り上がりに欠けたのだろうか。矢沢はその某市ライブ会場に伝説的な一言を残している。それはその年代の間では、今でも語り草となっている。・・・・・その一言・・・・・「この街は死んでいる。」

五枚目のアルバム「Oi! um bobo」。悪くはないが、特別良くもない。というのが僕の感想だ。月並みな言い方だが中の上といった感じ。先行シングルともなっている「オートバイと皮ジャンパーとカレー」。シングルになるほどの曲だが、僕はそれほど好きではない。まぁ「普通」といった感じだ。真島はそれにしてもカレーが好きなようだ。ハイロウズ時代にカレーうどんの歌もあったし、ソロでは「カレーライスにゃかなわない」というシングルになった曲もあった。僕もカレーライスが大好きだ。カツカレーはもっと好きだ。
そして「伝書鳩」名曲だと思う。国鉄という言葉、そしてアーモンドチョコレートのイメージはもちろん赤のパッケージで、赤軍とか思い出してしまう。浅間山荘事件とかね。「日本赤軍逮捕、ヤスコさん無事救出されました」って言うのは友部正人の歌の歌詞だが、それすぐに思い出した。これは完全に的外れな想起かもしれない。・・・・伝書鳩は一体何を伝えるんだろうか。
三曲目の「あったかい」。それにしても真島はあったかいのが好きなようだ。ジョニーを愛し、カレーを愛し、あったかいのが好き。真島を表すキーワードはたくさんある。
そしてこのアルバム最高の名曲が「底なしブルー」だろう。文句なしのカッコ良さ。文句なしのロックンロール。サニーボーイも手を叩き喜んだことだろう。今回のライブでも僕的に一番盛り上がったのが「底なしブルー」だった。大好きな一曲だ。
「キャデラック」もそれほど嫌いではない。が、飛び越えて「多摩川ビール」へ。これまた大好きな一曲。川辺に座る僕に夕焼けが滲みて世界がオレンジ色に染まって行く。僕にとっての多摩川は、埼玉県を流れる中川にすり替わる。ヒロトが言っている。歌詞から像を結べればそれでいいと。それはヒロトがイメージするものと違っても、という意味だったはず。僕の中で像はそのように結ばれた。
そして「ひらきっぱなし」。花王の洗剤のCМで使われた曲だ。クロマニヨンズの曲はよくCМに起用されると思う。それは多分ブルーハーツ世代の僕達が、職場でも中心的役割を担う年代になり、多分起用を決めた彼ら彼女らも、僕とそれほど変わらない年齢なんだろう。僕もCМソングを決める立場であったならば、間違いなくクロマニヨンズの曲を使いますわなぁ。それで「ひらきっぱなし」であるが、このタイトル失敗してないっすかぁ?「ひらきっぱなし」と聞いてもいまいちピンとこないのは僕だけではないはず。曲名はノーマルに「全開」か「始めから全開」で良かったような・・・・すべては今更ですが、そして100%個人的意見ですが。
それにしても良い歌詞だと思う。最後サクラダファミリアに話がいったのは微妙ですが(笑)、それ以外の部分は実にストレートでスカッとする。僕の姪っ子はミニバスケットボールをやっていたが、「ひらきっぱなし」をチームのテーマ曲にいいなぁとずっと思っていた。親ではなくて伯父なのでそこまでの力は残念ながらなかったが(笑)。少し変え歌にして「最高のチームは今ちょうど完成」で終わる感じっすね(笑)。
そしてアルバム後半。ちょっとダルイっすね〜。後半で頭一つ出ているのが「ボンジュールロマンマン」ではないかな。「うなづいている僕の心が連れてって」の部分は堪らなくカッコイイです。それにしても彼らの曲には「ほにゃららマン」というのが多い。「ローリングマン」「ミサイルマン」「不死身のエレキマン」「シッパイマン」・・・・。まだたくさんあるはずだが、なかなか出てこなくなった(アラフォーの為)。